ブログ「サイバー少年」

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群・環の同型は同値関係

今日は読み続けている群・環・体の本の、環の章を読み切りました!
最後は、環A,Bが同型なら、環Aが整域なら環Bも整域であるし、環Aが体なら環Bも体であるという定理の証明でした。

同型ならばイメージとしては、同じ構造をしているので当然、整域だとか体だとかの構造は受け継ぐだろうと思いますが、証明しろって言われると、なかなか難しいですね。


証明を本で読みまして、よくよく考えたら確かに、本質的には同じ構造をしていることを使っているんだろうなぁと思わされるのですが、一見した程度ではどういう発想でこうなったのか理解できません。

数学できる人は的確に何を言えば証明できるのか考えられるんですかね。
私もそんな人間に憧れます。


さて、その整域や体などの構造がAからBへ受け継がれることの証明は、ここでは語りませんが、本では、AとBが同型なら、逆にBからAへと構造を受け継ぐことも真であると主張しており、
なぜならばAとBが同型なら明らかにBとAが同型であるので、AからBへ構造が受け継ぐのと同様の証明で示されるとしています。

ようは同型というのは、それを表す記号から推測したって、どう考えても同値関係であり、ここでは対称律を用いた、と私は読み解きます。


しかしながら、本の中では明確にふたつの環が同型であることが同値関係であることの証明がなされていません。
そこで考えてみて、証明できたのですが、反射律と推移律を示すことは比較的簡単だったものの対称律だけは難しかった!

対称律を主に書いていきたいと思います。



そもそも、ふたつの環(A,+,*),(B,+,*)が同型であるとは、
(便宜上同じ演算記号を使っていますが、別物と解釈しても構いません。)

・φ(x+y) = φ(x) + φ(y)
・φ(x*y) = φ(x) * φ(y)
・φ(1) = 1
(1とは、Aの*に関する単位元とBの*に関する単位元のいずれか)

を満たす全単射の写像φ:A→Bを定義できるということです。
このときφを同型写像と呼びます。

群の場合は全単射の写像が1個目の条件さえ満たせば同型となります。

+に関する単位元が一致することは簡約法則から導けるのですが、*については簡約法則が使えないので環の場合は*に関する単位元1が一致することも条件となります。


さて、反射律に関しては、あまりにも単純明快です。
φを恒等写像と定義すれば、自明に条件を満たします。

推移律に関しては、環A,B,Cについて、AからBへ写す同型写像、BからCへ写す同型写像が定義できることが前提となっていますが、
前者をψ、後者をχと呼ぶならば、それらを合成した写像χ・ψ = φと定義すれば、AからCへ写す同型写像φが定義できることが、計算してみればわかります。


そして、最後の対称律ですが、これが本に書いてあった内容をヒントにしてみると、AからBへ写す同型写像φの逆写像φ'が、BからAへ写す同型写像になるんだなと判明しました。

しかし、実際にその逆写像φ'が同型写像の条件を満たすことを示すのが難しかったですね。


まず、環の場合、最後の1に関する条件がありますが、これは簡単です。
φ(1) = 1ならば、φ'(φ(1)) = φ'(1)、つまり整理してみるとφ'(1) = 1となります。


問題は演算の分配に関する条件です。

環の場合、ふたつありますが演算の種類が違うだけで、言ってることは同じなので、任意の演算△,△を用いて、一気に証明します。

x,y∈Bについて、

φ'(x△y) = φ'(φ(φ'(x))△φ(φ'(x)))、ここでφは分配できるわけなので
= φ'(φ(φ'(x)△φ'(y))) = φ'(x)△φ'(y)

つまりφ'(x△y) = φ'(x)△φ'(y)です。
なんじゃこりゃあ。


これを思いついたときは、がむしゃらだったのですが、よくよく考えてみたら、まずφが分配できるというのは利用するべきだなというわけで、
無理矢理にでも式の中にφを入れなければならないわけですが、x,yをφに入れるわけにはいかないので、さらに中にφ'を入れてやらなければならないということですね。

そうしたら先頭にφ'とφのペアを持ってこさせることができて、逆写像なので上手いこと消えてくれたわけです。


一見、なんの作用も加えないφ(φ'(x))という変形を行うという発想は、普段の私には出来っこないことで、たまたま神が降臨してくれたので思いついたものです。

しかし、ここらへんもすべて予測して、的確に証明しちゃう神みたいな人が、現に存在しているんでしょうね~。
さっきも言いましたが、憧れますね~。

まあ、だんだんと近づいていければなと。


ちなみに今、書いた証明は一度、修正を加えたものでありまして、最初はx,yをφ(x'),φ(y')と置いていました。
もう、どんだけ写像で囲めば気が済むんだよという、くどすぎる式でした。

その場合、それで最後に、φは全射なので全てのx,y∈Bについて成り立つ、ということも示しておかなければならない、だいぶ冗長な証明でしたね。


φが全単射であれば逆写像φ'が導入できるわけで、φ'の性質を使えば済むということに後々、気づいたわけです。


さて、△を群の演算と解釈すれば、群の同型という関係は対称律が成り立つことが分かりますし、環の場合は△を+と*のふたつで解釈すれば、それぞれ条件を満たして対称律が成り立つことが分かります。



最近、数学のスキルも多少は上がりましたが、数学ネタをコンパクトな記事に収めるスキルが上がったなと感じますね。

昔は情報の取捨選択が下手でぜんぶ最初から書いていて、かなり長文の入門書みたいな記事になっていましたが、
最近は捨てる情報は閲覧者の方に委ねて、言いたかったことだけをまとめる、というのが上手くなりました。


まあ、数学は方言みたいなもので微妙に定義の仕方が違ったり、理論を展開していく方針が違ったりするので、最初からすべて書くのが正攻法なのかなとも思いますけどね。

しかし、そんなエネルギーありませんので、当ブログでは、前提知識は持っていただくというスタイルになります。


そんな当ブログも、ようやくスキルが上がってきたと思ったら、終わってしまうわけですが…。
どっかにメモとして書いておきたい気持ちはありますね。やはり。

tag: 数学 勉強 群環体 写像 同値 演算 証明 ブログ「サイバー少年」

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